Archive for February-2007
明日の記憶(2006)
2007-02-04 17:00:00
「私がいます。私がずーっとそばにいます」
明日の記憶(2006)
いよいよ、アカデミー賞レースシーズン到来ですね。
2006年は、ほんとうに邦画が売れた年でした。なんてったって、21年ぶりに洋画を上回ったんだからね。すごいことです。詳細はこちら→http://www.eiren.org/toukei/index.html
76.5億円の興行収入で堂々1位を記録したのは、宮崎駿氏の長男・吾朗氏の初監督作品『ゲド戦記』。内容は賛否両論ありますが、結果を遺したという点においては有無を言わせないところですね。ちなみに私のまわりでは、『嫌われ松子の一生』や『フラガール』の評判がよかったですが。
今回は、『ゲド戦記』ほどの興行収入はなかったけれども、日本アカデミー賞の優秀作品賞にノミネートされている『明日の記憶』。若年性アルツハイマーにかかった夫と、彼を支える妻との愛情を描いた物語なのですが、そこで出てくるカグチヒナコさん演じる妻のセリフがこれ。体も心も弱った時に、こんなこと言われたら泣いちゃいますよね。でも、これは若いうちから言ってしまってはだめなのですよ。酸いも甘いもかみ分けた、大人が言うからこそ、一層響いてくると思います。
原作は荻原浩氏。確か、文庫にもなっていたと思います。最終的には、アルツハイマーと静かに向き合う主人公の姿が描かれていておススメですよ。テーマとしてはやや重いかもしれませんが、圧迫感がない、それでいてじっくり読ませてくれるお話です。
Category : 純粋ジョルスン物語(1946)
2007-02-10 17:00:00
男「君は会うたびに美しくなる」
女「会ったのはついさっきよ」
男「その間に美しくなった」
ジョルスン物語(1946)
クリスマスが終わったと思ったら、もうバレンタイン。年に1度の、チョコレートセレモニーがやってきます。もう本命チョコなんて何年も渡してないな……。今年もまた、職場の上司に女性陣全員でおカネを出し合って義理チョコを購入することになりそうです。本来なら、好きな人にチョコを渡して、あま~い1日を過ごしたいのに。いつになったら、そういう日がくることやら。
実生活はさておき、今日も口説き文句を求めてレンタルショップへ。
今回気になった作品は1946年、なんと60年以上前の作品『ジョルスン物語』。伝説のポピュラー・シンガー、アル・ジョルスンの半生を描いています。舞台を生涯愛し続けたオトコ、ジョルスン。ラストシーンが哀しいけれど、個人的には大好きです。
セリフは、ストーリー中の恋愛シーンで出てきます。「会ったのはついさっきよ」「その間に美しくなった」なんて歯の浮くようなセリフだけど、舞台とともに生きたオトコから発せられると全然イヤミじゃない。かっこいい~。この役を演じているラリー・パークスも、初めて見たけどいいオトコです。作品見たことないな……と思ったら、いわゆる「赤狩り」でハリウッドから消えちゃったらしい。残念だな。もっと見たかった。ちなみに作品のモデルだったアル・ジョルスンも、この作品が公開された4年後の1950年、朝鮮戦争の慰問から帰国後に心臓発作で亡くなったそうです。伝説のスターって、最期は寂しいものが多いんでしょうか。
Category : ナンパマスク(1994)
2007-02-12 17:00:00
「マスクなんて必要ないわ、素のあなたでいいの」
マスク(1994)
ゆうべたまたまテレビをつけたら、ジム・キャリーの出世作『マスク』が放映されてました。当時付き合ってた人と見に行って、死ぬほど笑った記憶があります。「懐かしいな」と思いながら、見始めました。調べたら、もう13年も前なんですね。
この作品は、さえない銀行マン・スタンリーが川で古ぼけた仮面を見つけたことから始まるナンセンスギャグ炸裂のコメディ。ストレス解消には、おススメの作品です。ストーリーそのものは二の次。逮捕寸前のスタンリーが事件現場の前で警官とダンスした後まんまと逃げ切ったり、時限爆弾をまるごと飲み込んで処理したり。「ありえねーよ」と言いながらも、腹抱えちゃうんだよね。
冒頭のセリフは、スタンリーが一目ぼれした歌姫・ティナとのラストシーン。当時まだモデルから転身したばかりの新人だったけど、セクシーさ全開でしたね。あの目で、このセリフを言われたらオトコはみんなイチコロでしょ。イチコロだって!……なんかあたし、オヤジ化してる(涙)
いまは某ケータイ電話のCMで活躍中の彼女ですが、セクシーさは変わりませんね。あんな美貌が維持できたら、毎日のように口説かれてるんだろーな。うらやましい限りです。
Category : 告白LIMIT OF LOVE 海猿(2006)
2007-02-15 17:00:00
「もうすぐ、そっちへ帰るから……そしたら、結婚しよう!2人でめちゃくちゃ幸せな家庭を作るんだ。子供をたくさん作って、休みの日には皆で公園に行こう」
LIMIT OF LOVE 海猿(2006)
風邪があちこちではやってますね~。私も、しっかりひいてしまいました。熱が出たので、仕事も数日休んだりして。幸い、いまは職場に復帰していますが、咳だけがあとをひいてます。どうも、今年の風邪は咳が特徴のようですね。これから、季節の変わり目ですから、ますます体調を崩しやすくなります。皆さんも、風邪には気をつけてくださいね。
仕事を休んだ日に「難しくない映画でも見ようかな」と思って、つい借りてしまったのが「LIMIT OF LOVE 海猿」。昨年5月に公開されたこの映画は興行収入71億円、邦画2位の好成績をあげました。万人ウケするんだから、無難に楽しめるだろうと思って見ました。
結果……「ありえなーい」の連発。梨花だっけ?テレビ番組で「ありえない×3」って首をグルグル回したギャグを披露したのは。あれを言いたくなりました。
なんであんな沈みそうな船で、みんな助かるの?というのが最大の疑問。そして、生死がかかった危険な場面で、なぜ上のような口説き文句が言えちゃうの?というのが次なる疑問でした。サラリーマンとOLとか、もう少し普通の遠距離恋愛をしていて、こういうセリフ言われればじわっとくるんだけど。もったいないよな、そういう場面でこのセリフ。そりゃアメリカで失笑を買うわい。と、思ってしまいました。
気分転換にはなったけど、見終わったらグッタリ、バタンキュー。でも、それがよかったのかもしれません。次の朝、バッチリ目覚めもよく元気になったし。海猿に感謝(笑)
ちなみに、この作品は毎年の最低映画を選定する「ゴールデンラズベリー賞」の日本版、文春きいちご賞で昨年上映された作品の第6位に堂々選出されました。1位は『ゲド戦記』だそうです……。でも、理屈抜きで泣いたり笑ったりしたい人には、おススメかもしれません。
Category : ナンパ嫌われ松子の一生(2006)
2007-02-20 17:00:00
「殴られてもいい、どん底に落ちてもひとりぼっちよりはマシ」
嫌われ松子の一生(2006)
日本アカデミー賞、今年も発表されましたね。レポーターに南海の山ちゃんが出た時点で「『フラガール』か……」と思って見ていましたが、作品賞と助演女優賞というのが私には意外でした。松雪泰子も、よかったと思うけどな。私の妹は、しずちゃんの演技で泣いたらしいですが。
代わりにでもなんでもないけど、今年主演女優賞を撮ったのがこの作品。転落まっしぐら、不幸極まりないけどなぜか共感する『嫌われ松子』。原作では刑務所のシーンや松子のラストシーンがややグロテスクだけど、映画ではさすがにそこまではありません。ミュージカル仕立てにしたのがよかったんだろうけど。どこか明るく、どこか哀しい。それがあんなに「松子ファン」をつくり、「松子現象」を引き起こしたんでしょうね。娯楽映画としては、いいんではないでしょうか。
タイトルのセリフは、松子のひとこと。愛されたいばかりに、いわゆる「だめんず」ばかりと付き合って転落人生を送った彼女を象徴するひとことと言えます。
これにささる人は、相当限定されるけど……。たとえば、「俺なんか誰にも愛されてないんだ」とヤケになって出所してきた竜みたいなオトコなら、グッとくるのかな。松子みたいに愛を求めるオンナだからこそ、竜を待っていられるんだろうけど。
しかし、このセリフは重い。何年も独りで過ごしている私も、いつかはこんなことを言うようになるのかしら。
Category : 純粋カミーユ・クローデル(1988)
2007-02-24 17:00:00
ロダン 「君は、なんと美しい 。今夜は私と」
カミーユ 「ダメよ 、家族に知られるわ」
カミーユ・クローデル(1988)
芥川賞受賞作が発表されました。今年はまた若い女性が受賞しましたね。社会人になりたての青山七恵さん『ひとり日和』。埼玉から東京に出てきたフリーター女性・知寿と、母親が昔世話になった老女・吟子との同居生活という舞台設定ですが、季節の流れと知寿の成長がきれいに書かれていて、面白く読めました。彼女の恋愛も時と共に成長していくのですが、最後は不倫?の始まりを思わせます。あ、全部バラしちゃった(笑)。でも、ほんとに面白いですよ。
不倫といえば、古今東西いろんな作品があります。最近では『愛ルケ』ですかね。でも、今回取り上げた『カミーユ・クローデル』は愛ルケなんて目じゃありません。実在した女性彫刻家の半生を描いたこの作品は、才能あふれるカミーユが師匠であるロダンを愛しすぎたばかりにどんどん転落していく話です。実際の顔写真を見ると「どうして、こんな古風そうな女性がそこまで堕ちちゃうんだろう」と首をかしげたくなりますが、肉感あふれる彼女の作品を見るとちょっとうなずけるかもしれません。
上段のセリフはロダンとカミーユ、二人のシーン。この後に起きた悲劇の数々を、誰が想像できたでしょう。儚い愛は、燃え上がる分失うものも大きいんですね。と、経験もないくせに知ったかぶりをしちゃってますが。
大人への階段を上がっている途中の知寿ちゃんには、こんな苦しみを味わって欲しくないものです。もちろん、作者の青山さんにも。
Category : 禁断1
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